目次
SNSや動画投稿サイトの利用者数増加にともない、ゲームプレイを配信しながら実況できる環境もまた需要が高まっています。
当記事では、ゲーム配信のためにはどのような機材が必要になるかなどをご紹介します。
- まず最初に決めておくべきこと
- PCを用意する
まず最初に決めておくべきこと
ゲーム画面をネット上に配信する方法は複数存在します。
- ゲーム機自体のシェア機能を使う
- スマホ等の端末に搭載された画面録画機能を使う
- ゲームレコーダーを使う
この記事では、基本的にPCを使用してゲーム実況を行う前提でご紹介させていただくため、
ゲーム画面の撮影・編集・投稿は全てPCを使用します。
PCを用意する
使用するPCはノートPC、デスクトップPCのどちらでも実況動画を作ることは可能です。
基本的に動画を作成する工程に関しては、世間やSNS上で話題に挙がるような高性能PCは必要ありません。
多少スペック的に問題がある場合でも、録画ソフトや動画編集ソフトの設定によっては対処できる場合があるのでご安心ください。
ただし録画データが膨大な量になるケースが多いので、ノートPCにしろデスクトップPCにしろ、外付けハードディスク等を用意して置くと便利かもしれません。
もしPCを新調するなら、大体10万円以上の製品を選んでおくとコストパフォーマンス的には十分です。
TVゲームの場合はキャプチャーボードを用意する
テレビゲームなど、ゲーム画面がPCと連動していないものを録画するにはキャプチャーボードが必須になります。
キャプチャーボードとは外部の映像データをPC上に表示させるものです。
PCは「映像入力端子」が存在しないため、ゲーム画面をPC上に表示させるにはこれを用意する必要があります。
価格は安いもので数千円から、高いもので数万円します。
値段が高いからといって必ずしもどんなPCでも最高のパフォーマンスを引き出せるわけではないので、キャプチャーボード選びは慎重に行う必要があります。
またキャプチャーボードを選ぶ際は、端子がそれぞれのゲーム機に対応したものを選ぶ必要があります。昨今のゲーム機の入出力端子はHDMIなので、間違えないように注意しましょう。
Genki ShadowCast HDMI キャプチャーボード
「Genki ShadowCast HDMI」は軽量かつ低価格で使いやすい外付けキャプチャーボードです。
対応するゲームは幅広く、「Nintendo Switch」「PS5/PS4」「Xbox Series」などの画面をPCに表示させることができます。
6,000円台と求めやすい価格で、作動させるためのアプリも「Genki Arcade」という専用のものがあるので、比較的簡単に画面をPC上に出力させることができます。
ただし、1,920×1,080pでの出力は30fpsとやや物足りなく、過度の期待は禁物です。
精密な操作性や反射神経が求められるゲームでは少し遅延が目立ちます。
まずは低価格に抑えて簡単なゲームで実況に慣れたい! というのであれば、これ以上のキャプチャーボードはないでしょう。
I-O DATA GV-USB3/HD
「I-O DATA GV-USB3/HD」は専用ソフトが付いた外付けキャプチャーボードです。
対応機種は「PS4」「Nintendo Switch」「Wii U」「Xbox One S」とこちらも幅広く、「PS5」も動作確認済みとなっております。
価格は20,000円台と品質の高いものとなっており、専用ソフト二つ添付されています。
- 録画ができる「HD Mix Capture」
- 動画編集ができる「PowerDirector 14 for I-O DATA」
このキャプチャーボードを用意するだけで、ゲーム実況に必要な素材が集まります。
ゲーム機からテレビモニター及び、PCモニターの二つの画面に出力しても遅延が発生しないスペックを誇り、USB3.0でPCと接続するだけなので誰でも簡単に設定ができるのも嬉しいですね。
最大録画解像度も1920 x 1080で60fpsと申し分ない性能ですが、PC側に相応のスペックを求められます。
場合によってはゲーム側の解像度を落とさないと動作が重くなる可能性があるのでご注意ください。
AVerMedia Live Gamer MINI
「AVerMedia Live Gamer MINI」は「h.264ハードウェアエンコーダー」を内蔵した10,000円台の小型のキャプチャーボードです。
PCに接続するだけでドライバが立ち上がり、録画・配信の準備が整います。
ハードウェアエンコードであるため、接続はUSB2.0ですがスペックの多少低いPCでも取り扱うことができます。
最大録画出力も1920 x 1080で60fpsと高スペックで遅延もほとんど発生しません。
ただし専用のキャプチャソフトは付属していないため、
公式サイトからダウンロードしておく必要があります。
Pengo 4K HDMI PCIe
デスクトップPCをお持ちの方なら、内蔵タイプのものもおすすめします。
「Pengo 4K HDMI PCIe」は2万円台の内蔵型キャプチャーボードです。
内蔵型の利点はデータ転送が早く、電源もPCのマザーボードから供給されるためACアダプタも不要なことが挙げられます。
4K対応でパススルー出力付き、高リフレッシュレートで録画解像度は以下の通りになります。
- 2160p 30fps対応
- 1440p 60/50fps対応
- 1080p 120/60/50/30/25fps対応
PCI-e4.0対応マザーボードを使用しているPCに限られますが、1スロットに収まるコンパクトな設計でありながら遅延とは無縁なハイパワーな入出力が可能なキャプチャーボードとなっています。
設置するだけで自動的にドライバがインストールされるため、手動の作業が不要なのも魅力的です。
組み込みにはPCの軽い分解作業が入るため、PCの組み立て知識と経験がある方向けの商品ではあります。
専用のキャプチャーソフトは付属していないので、使用推奨ソフトで録画する必要がありますのでご注意ください。
キャプチャーボードの比較
製品 | Genki ShadowCast | I-O DATA GV-USB3/HD | AVerMedia LiveGamer MIN | Pengo 4K HDMI PCIe |
---|---|---|---|---|
接続方式 | USBTypeC2.0 | USB3.0 | USB2.0 | 内蔵型 PCI-e4.0 |
対応ゲーム機 | Nintendo Switch | Nintendo Switch | Nintendo Switch | Nintendo Switch |
パススルー出力 | なし | 1080p 60fps | 1080p 60fps | 4K 60fps |
備考 | 低遅延 | 専用ソフト2本添付 | ハードウェアエンコード対応 | デスクトップ向け |
※パススルー……遅延なく別画面に映像を出力できる機能。
PCゲームの場合はキャプチャーソフトを用意する
「Steam」でリリースされているような、PC上でそのままプレイできるゲームを録画するには
「キャプチャーソフト」が必要になります。
この場合、キャプチャーボードは不要です。
無料から数千円で用意できる
キャプチャーソフト自体は無料で使えるものから有料でも数千円で導入できるもので、ゲーム動画を録画するには十分なスペックがあります。
DemoCreator
「DemoCreator」は初心者から上級者まで使いやすいキャプチャーソフトの代名詞の一つです。
無料で使用することができますが機能制限と録画時間制限があるため、あくまで無料版は動作確認用だと割り切りましょう。
機能が全て備わっているバージョンは4,980円で永続ライセンスを取得することができます。
設定方法が簡単でどんなゲームでも基本的に録画できるため、利用しているユーザーもトップクラスに多いソフトです。
スーパーアマレココ
「スーパーアマレココ」はamanman氏が開発しているデスクトップ画面をキャプチャーできる録画ソフトです。
無料で使用できるうえに高性能で動作が軽いことが特徴で、多くのユーザーの支持を得ています。
録画するウインドウを指定したり、マウスドラッグした範囲のみを録画できる自由度が魅力的で、
音声録音も同時に行うことができます。
「スーパーアマレココ」は独自の高速動画圧縮エンジン「AMV4 ビデオ コーデック」を利用し、
非力なPCでも負荷をかけずにリアルタイムで圧縮処理を行います。
「AMV4 ビデオ コーデック」はシェアウエアとなっており、2,600円(税込+手数料)で購入することができます。
Debut
「Debut」は「NCH Software」が提供しているパソコンの画面やストリーミング動画のキャプチャを簡単に行えるソフトです。
avi、wmv、flv、mpg、mp4、movといった豊富なフォーマットに対応しており、
非営利目的での利用においては無料版を使用することもできます。
マイクとスピーカーの音声を同時録音できるため、ゲーム実況に適したソフトとなっております。
キャプチャソフトの種類は豊富
キャプチャソフトはキャプチャーボードに付属していたり、また有志で無料のソフトが配信されていることも有ります。
ソフトによってはそのまま動画を加工できるものや、シンプルに録画のみできるものなど、その種類は豊富にあるので、ぜひ自分に合ったソフトを探してみてくださいね。
マイクを用意する
実況動画などを作成する場合、プレイしながらリアルタイムで自分の声を録音するスタイルと、合成音声ソフト等を使って音声をアフレコするスタイルがあります。
もし自分の声をゲームプレイと同時に録音したい場合、マイクが必要になります。
実況動画を作るならヘッドセットマイクがおすすめ
ヘッドセットマイクを使えば、ゲームプレイで出る音を最大限に楽しみながら声を録音することができます。
最近では「ゲーミングヘッドセット」と呼ばれる、オンラインゲーマー向けの製品が豊富に揃っています。
ゲーム実況で使われる場面も多く、予算としては5,000円~15,000円を見積もっておけば良質なヘッドセットを揃えることができます。
Logicool G
「Logicool G」はゲーミングヘッドセットと呼ばれるヘッドセットの一つです。
耳元にオーディオコントローラーが搭載されており、音量調節やマイクミュート機能などを操作することができます。
また、カスタマイズすることで特定の操作を行える3つの「Gキー」が搭載されているため、よく使う機能などを登録しておけばワンタッチで操作することができます。
マイクにはノイズキャンセリング機能が搭載されているため、ボイスチャットや録音においても非常に心強いヘッドセットです。
有線型と無線型の二種類が用意されているので、環境や用途に応じて選ばれると良いかと思います。
オーディオテクニカ ATH-GL3
「オーディオテクニカ ATH-GL3」 は有線型のヘッドセットで、重量230gという超軽量設計が特徴的な商品です。
耳元にマイクミュート機能と音量調節が付いており、簡単に操作することができます。
指向性の高いマイクは可動域が広いため、ゲーム実況の際に高い収音性を披露してくれます。
また、使用しない時は取り外すことができ、良質なヘッドホンとして使用することも可能です。
MAONO USBマイク AU-HD300T
ゲーム実況をする方の中にはヘッドセットではなくダイナミックマイクを使用している方もいます。「MAONO USBマイク AU-HD300T」は出力にUSBとXLRの両方を備えており、幅広い音響機器に接続することができます。
このマイクは単一指向性を持つため、横方向や後方からの音は拾いにくく、不要な環境音を効果的に抑えてくれます。
またヘッドホンジャックも搭載しているため、ダイレクトで自分の声を確認しながら録音することも可能です。
マイク本体だけではなく、各種ケーブルにマイクスタンド、ポップガード、ポップガードスティックが付属しているので、このセットを購入するだけで録音環境を整えることができます。
ただしダイナミックマイクで録音する際はオーディオインターフェースという機器が必要になるのでご注意ください。
動画編集ソフトを用意する
動画編集ソフトとは、録画した動画にテロップを入れたり不要な場面をカットしたりと、文字通り動画を編集することができるソフトです。
キャプチャーソフトでも動画を編集できる機能を持つものはありますが、本格的な動画を製作したい場合は動画制作ソフトを別途インストールしておく方がいいでしょう。
Filmora
「Filmora」は無料で利用することができる動画編集ソフトです。
動画制作初心者でも簡単に扱える編集ツールで、基本的にはドラッグ&ドロップで作業ができるシンプルな操作性が人気のソフトです。
基本的な機能はもちろん、グリーンスクリーン機能で対象物以外の背景を自由に入れ替えることや、分割画面など多彩な演出を加えることができます。
出入力形式も豊富で、編集および投稿プラットフォームを選ばない多様性も多くの方の支持を得ています。
動画 | MP4, AVI, H261, FLV, MKV, M4V |
---|---|
画像 | JPG, JPEG, BMP, PNG |
オーディオ | MP3, WMA, WAV, M4A, OGG など |
録音・録画 | 画面録画、画面キャプチャ |
※このテーブルは左右にスクロールできます
「Wondershare Filmstock」という連携サイトにはロイヤリティフリーで使えるエフェクト素材やサウンド素材、メディア素材が多数ラインナップされており、コンテンツ素材を一から作る必要がないのも魅力のひとつです。
DaVinci Resolve
「DaVinci Resolve」はプロ仕様の編集機能を無料で使うことができる動画編集ソフトです。
有料版も存在するため、無料版ではいくつかの機能に制限こそありますが、それでも使いこなせれば十分に品質の高い動画を製作することができます。
PowerDirector
「PowerDirector」はサイバーリンクが開発・販売している動画編集ソフトです。
AI技術が搭載された編集ツールが作業をアシストしてくれるため、編集作業が大幅に節約できると共に、直感的にやりたい編集を実行することが簡単なソフトとなっております。
その扱いやすさは7年連続で国内販売シェア率1位を獲得するほどで、動作も軽く扱いやすい編集ソフトです。
無料の30日間体験版があるので、製品版を購入する前に動作確認および操作感を知ることができます。
動画編集ソフトは他にも多数存在する
動画編集ソフトは無料のものから有料のものまでさまざまに存在します。
ぜひPCのスペックと相談のうえ、自分に合った使いやすいソフトを探してみてくださいね。
まとめ
ゲーム実況を始めるなら、揃えておくべき機材は以下の通りになります。
- キャプチャーボード(TVゲーム実況用)
- キャプチャソフト
- マイク
- 動画編集ソフト
中には無料で揃えられるものもあり、ゲーム実況のために必要な費用を算出することは難しいですが、いくつか押さえておくポイントは以下の通りです。
- ソフトは無料で揃えられる場合がある
- 声を録音する場合はマイクが必須
- TVゲームを実況するにはキャプチャーボードが必須
もしゲーム実況を始めたいと思っているのなら、まずは自分が「どんなゲームを配信する予定なのか」を考えるだけで、機材をそろえるための出費を抑えることができます。
※画像は全てイメージです。
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※記事内の情報は、グリーニュースプラス編集部の調査結果(2024年1月)に基づいたものです。
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