【人生の本棚に】本好きが厳選したおすすめの小説・歌集10選!中学・高校生向けも

【人生の本棚に】本好きが厳選したおすすめの小説・歌集10選!中学・高校生向けも

この記事はこんな方におすすめ
  • 次に読む本のヒントが欲しい方
  • 大学生が本気でおすすめする本を知りたい方
  • 読書の幅を広げたい方
  • 中学生・高校生にもおすすめの小説を知りたい方
  • 川上弘美さんが好きで、似た雰囲気の作品を探したい方

おすすめの本をご紹介するにあたって

「本を読もう」というきっかけはさまざまです。身近な人の影響で、広告で目にして気になった、映像化されて原作を読みたくなった、などなど。しかし、誰かが「この作品は私の人生の本棚に残っている」と語る場面は少ないかもしれません。

今回は本好きの筆者が、普段からあまり本に触れない方にも、大好きだという方にもおすすめの小説と歌集を厳選してご紹介します。ラインナップは、全て筆者が何度も繰り返し読みたいと思う、「人生の本棚」に大切に並べている作品たちです。

どうか、どれか一つでも、このページを訪れてくださった方の新しい本との出合いのきっかけになりますように。

評価基準について

作品選びの基準になればと、独自に設けた項目で★を付けてご紹介します。★の数は多ければ多いほど良いというものではなく、単なる度合いのため、読みたい気分に合わせて参考にしてみてください。

評価項目
  • 読み進めやすい度(短編):一話が短く、読み進めやすい度合いです。
  • ほっこり度:大きな事件よりは、なだらかな日常を。平穏さの度合いです。
  • 感情を揺さぶられる度:喜び、怒り、悲しみ、楽しさ。さまざまな感情と旅ができる度合いです。
  • 読後のすっきり度:読み終わりにすっきりしたいか、ぐっと考え込みたいかの度合いです。
この記事を書いた人
ライター現役大学生ライターA
筆者は本が大好きで、文学部で学ぶ大学生。小学生の頃出合った『西の善き魔女』をきっかけに、繰り返し楽しむ読書に目覚める。大好きなのは川上弘美さん。新しい場所に赴く際、久しぶりの友人と再会する際など、少し緊張するような場面には必ず本を持ち歩き、移動中に読んでお守りとしている。

さっくりと味わえる 【短編集編】

短編集は、移動のお供や眠りにつく前の心休まるひと時にぴったりです。今回は、さっくりと味わえる筆者イチオシの短編集をご紹介。

どこか不思議な日常の物語から、男女の恋模様をあたたかく見守る物語、人生の活力になる物語まで、気分に合わせて選んでみてください。

  1. 『猫を拾いに』/ 川上弘美
  2. 『出会いなおし』/ 森絵都
  3. 『孤独な夜のココア』/ 田辺聖子
  4. 『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』/ 町田そのこ

『猫を拾いに』/ 川上弘美|PR

グリーニュースプラス編集部

出典: グリーニュースプラス編集部

あらすじ(21編から抜粋)
  • ラブレターの代筆を引き受けたのち、送り相手とばったり会ってしまう。(朝顔のピアス)
  • 誕生日の夜に集う、たくさんの人と動物と地球外生命体の賑わい。(誕生日の夜)
  • かつて息子の行く末を案じた老婦人。(はにわ)
  • 見た目は特段美人でもないのに「かわいい」あの子の魅力をさぐってゆく。(旅は、無料)
  • 鉦(かね)の音と共に家に現れる先祖に、密かな願い事を託す。(九月の精霊)

  • 〇あらすじピックアップ「はにわ」
    「おかあさん」は、息子がゲイであることに負い目を感じていた。自分の育て方が、どこかで間違っていたのではないかと。偏見や差別の気持ちはないが、「よそと違う」男の子に育ってゆく彼に、悔恨の念が消えないのだ。
    小さかった息子は成長し、今では仕送りをしてくれたり、センスのいいお店での会計をいつの間にか終えたりするような、大人になっている。
    母と息子、静かな交流を通した回顧と未来の一話。
お気に入りポイント
  • さまざまな日常をゆったりと追える幸せ。この世界のどこかには、きっと本当にこんな世界があるのだろうと考えると楽しくなります。

読み進めやすい度:

ほっこり度:

感情を揺さぶられる度:

読後のすっきり度:

筆者の大好きな川上弘美さん。彼女の作り出す世界は、短いページ数の中でも最大限にまで広がり、読者をいざないます。単純な言葉の並びで読みやすく、けれど世界観は濃密つかの間の異世界トリップをお求めの方にもおすすめです。

「はにわ」の息子こと修三の物語は、実は他の短編集にも登場します。ひそかに続く川上ワールド、良ければ探してみてください。

『出会いなおし』/ 森絵都|PR

グリーニュースプラス編集部

出典: グリーニュースプラス編集部

あらすじ(6編から抜粋)
  • 以前の仕事仲間の変化に戸惑い、けれどもう一度向き合う。(出会いなおし)
  • 購入したサラダの真相をめぐり、奮闘する主婦。(カブとセロリの塩昆布サラダ)
  • タクシーでたまたま出会った相手への願い。(テールライト)

  • 〇あらすじピックアップ「テールライト」
    大晦日。帰省先もなく、のっぴきならない事情で家も失った「僕」は、友人の家へ向かうためタクシーに乗り込んだ。運転手の女性を怖がらせないようにと必死に話題を振るも、返答はそっけなく撃沈。しかし、「大晦日の都内は車の排気ガスが少なく、星がよく見える」と教えられる。
    目的地の前でメーターを切り、わずかな釣銭も受け取ろうとしなかった彼女。僕は振り向いた彼女の目が赤く充血していることに初めて気が付き、きっと彼女も今とてつもない苦悩の中にいることを悟った。そして、そんな状況だからこそ、僕を少しでも励まそうとしてくれた優しさに胸を打たれた。
    どうか彼女が良い年を迎えられるよう、僕はタクシーから降りても祈り続ける。しかし、物語はここでは終わらない。
お気に入りポイント
  • 人は何度でも出会いなおし、再発見を積み重ねてゆく。あの時の誰かに会いに行きたくなるような、年を重ねるのが楽しみになるような、これからも一緒に歩んでいきたい本です。

読み進めやすい度:

ほっこり度:

感情を揺さぶられる度:

読後のすっきり度:

日常をすくい上げ、ハッとする喜びを教えてくれる森さん。「出会う」ことの喜び、また戸惑い、そしてそれを今度は繰り返すこと。生きる上で避けられない人との出会いを、どう受け止めるかで付き合いはきっと変わっていきます。何か、刺さる場面があるはずです。

「テールライト」では、驚くべき仕掛けが待っています。どうかあなたも、誰かに思いを馳せられますように。

『孤独な夜のココア』/ 田辺聖子|PR

グリーニュースプラス編集部

出典: グリーニュースプラス編集部

あらすじ(12編から抜粋)
  • 会社で好きになった、同僚には人気がなく目立たない恋人。(りちぎな恋人)
  • ある場所からの帰り道、チューリップを買って浮足立つ。(エープリルフール)
  • ひなげしの咲く家に住む、中年の不倫カップル。(ひなげしの家)
  • 京友禅を着たら、幼馴染に見せたくなる。(中京区・押小路上ル)

  • 〇あらすじピックアップ「ひなげしの家」
    バーを営む叔母さんは、海の見える、ひなげしの家に画家の叔父さんと住んでいる。叔父さんは別に妻子がいるため、二人は不倫関係にあるのである。「遅くに出会ったから、少しでも長く一緒にいたい」と言ってくっつく40歳前後の二人を、わたしは少し「いやらしい」と思ってしまう。
    与謝野晶子のコクリコの歌をわたしは思い出す。鮮烈なコクリコ(ひなげし)の赤色のように、互いを想う叔母さんと叔父さん。
    いくつになっても恋にひたむきになれるという驚き、そしてその年だからこその「二人一緒よ」の約束に、思いを馳せる。
お気に入りポイント
  • 静かな時間、一人でココアを飲むように、そっと触れたい物語。男女の恋愛の形はさまざまで、一定ではないということ。ハッピーエンドもバッドエンドも、もしかしたら読み手によっては変わってくるかもしれません。

読み進めやすい度:

ほっこり度:

感情を揺さぶられる度:

読後のすっきり度:

軽快な関西弁と、驚くべき細やかさで女性の心境を描き出すのが田辺さんの魅力。この短編集は、男女の恋愛の酸いも甘いも味わえるとっておきです。決して幸福やあたたかみだけでない恋模様。さまざまな終わりを迎える物語を、どう受け止めますか。

「ひなげしの家」では、ひなげしの赤が印象的です。不倫の善し悪しは一旦考えないで、二人の恋路を辿ってみてください。

『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』 / 町田そのこ|PR

グリーニュースプラス編集部

出典: グリーニュースプラス編集部

あらすじ(5編から抜粋)
  • 団子にかじりついて取れた差し歯をきっかけに、その当時に思いを馳せる。(カメルーンの青い魚)
  • 中学一年の夏休みに入る前、突然孵化したクラスメイト。(夜空に泳ぐチョコレートグラミー)
  • 恋人を亡くした私と勤め先のオーナー、そして訪れた女性の抱えるもの。(波間に浮かぶイエロー)
  • 幸福な結婚ののち、死産をきっかけに暴力を振るうようになった夫。(海になる)

  • 〇あらすじピックアップ「カメルーンの青い魚」
    団子にかじりついたら、差し歯だった前歯が2本取れてしまった。その様子を啓太に見せるとゲラゲラと笑われる。茶屋からの帰り道、ゲームセンターに寄るという啓太と別れ、サキコは帰宅しながら当時を思い出す。りゅうちゃんの喧嘩に割って入って、結果りゅうちゃんの拳が当たり歯が折れてしまったこと。そんなりゅうちゃんは、その後町を出て行ってしまったこと。
    りゅうちゃんと離れて12年が経っていた。予約していた歯医者に向かう道すがら、反対側から歩いてきた人影に目を凝らすと、それはりゅうちゃんだった。
お気に入りポイント
  • ゆっくりと明かされていくすべての繋がり。生きていくしかなくても、この本には明るい光がさしている。今を生き抜く読み手の背中に、そっと手を添えてくれるような物語です。

読み進めやすい度:

ほっこり度:

感情を揺さぶられる度:

読後のすっきり度:

色々な人生を描く名手の町田さん。常に希望を持ちながら生活することは難しい。けれど、この本は寄り添ってくれます。作中でどんな人生が描かれようと、自分と重なる部分が全くなかろうと、きっと心動かされるはず。生きる気力を分けてもらえるはずです。

町田さんのデビュー作「カメルーンの青い魚」から始まる本作は、驚きの仕掛けが隠されています。あの時の恋から始まった全てに、またさらに多くの人生が重なってゆく。ぜひその仕掛けを読み解いてみてください。

じっくりと浸る 【長編小説編】

長編小説は、その世界にじっくりと浸ることができるのが最大の魅力。一気にもよし、少しずつでもよし、物語を紐解く楽しみを存分に味わいましょう。

今回は、中学生・高校生にもおすすめなSFや、文通形式の少女同士の恋模様、歳の差男女の日常を描く小説などをご紹介します。

  1. 『西の善き魔女』/ 荻原規子
  2. 『ののはな通信』/ 三浦しをん
  3. 『神様のボート』/ 江國香織
  4. 『コンビニ人間』/ 村田沙耶香
  5. 『センセイの鞄』/ 川上弘美

『西の善き魔女』/ 荻原規子

グリーニュースプラス編集部

出典: グリーニュースプラス編集部

あらすじ
  • 15歳の誕生日を迎え、晴れて町の舞踏会への参加資格を得た少女・フィリエル。その舞踏会へ、母の形見だという青い首飾りを着けて行ったことをきっかけに、彼女の平穏だった人生は大きく狂い出す。出生の秘密、父の失踪、女王政の秘密...。彼女を取り巻く世界は過酷で、それでも前を向くフィリエルの物語。
お気に入りポイント
  • 読むたびに世界が広がる、いくつになっても楽しめる珠玉の児童小説。愛すべきキャラクターたちの導きに身を任せ、あとは情景を自ら思い描くだけ。広大な土地をめぐる物語がそこに広がります。

※初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円(税込)で自動更新。いつでも自動更新しない設定に変更できます。

ほっこり度:

感情を揺さぶられる度:

読後のすっきり度:

筆者が小学生の頃夢中になり、以後何度も読み返す人生の一冊。本の内容は一言一句変わらないにもかかわらず、読み手の成長によって、そこに広がる世界はいかようにも変化するのだと教えられたためです。

パワフルで愛しいフィリエルが果敢に飛び出した先には、いったい何が待ち受けているのか。一緒に見届けませんか。

※初めてご利用の方は30日間の無料体験が可能。期間終了後は月額980円(税込)で自動更新。いつでも自動更新しない設定に変更できます。

『ののはな通信』/ 三浦しをん|PR

グリーニュースプラス編集部

出典: グリーニュースプラス編集部

あらすじ
  • お嬢様学校に通うののとはな。二人は日々交流し、学校でも、会えない週末も文通を交わす。互いに恋愛感情を抱いていると告白し、ひっそりと始まった二人の恋。けれど、思いもよらない出来事をきっかけに、二人の仲は変化してゆく。
お気に入りポイント
  • 一生に一度の恋が、その人生に色を付けるということ。恋する二人の文通を覗き見る高揚感と、少しの罪悪感。ほのぼのしているかと思いきや、平和な日常は物語の序盤であっさりと砕かれます。けれど恋や愛の実態はきっとこういうものだと、いつかは納得できるのかもしれません。

ほっこり度:

感情を揺さぶられる度:

読後のすっきり度:

感情の言語化の精度が抜群な三浦さん。高校生にして運命の相手と出会ってしまった二人を見守るのが、何とこそばゆく楽しいことか。手紙の中で明かされる互いへの切実な思いや、形を変えても続いていく二人のやり取りに、静かなドキドキが味わえます

『神様のボート』/ 江國香織|PR

グリーニュースプラス編集部

出典: グリーニュースプラス編集部

あらすじ
  • 草子は、ママとパパが恋に落ちた結果生まれた。必ず戻ると言い残して去ったパパを、引っ越しを繰り返しながら、ママは待ち続ける。パパのいない場所になじむわけにはいかないから...。
お気に入りポイント
  • 昔、「骨ごと溶けるような恋」をしたママとパパ。娘の草子は、二人の物語を信じつつも、成長するにつれママの言動を素直に受け取れなくなっていきます。ママは恋の狂気に囚われている?それとも、これこそが真に人を愛するということ?

※無料体験後は月額1,500円 (税込)。いつでも退会できます。

ほっこり度:

感情を揺さぶられる度:

読後のすっきり度:

ママが語る、パパとの恋の物語はどれも甘美でしびれるようなものばかり。恋愛の末路には、必ずと言っていいほど「離別」や「裏切り」という言葉が付きまといます。ずっと続くものなんて存在しないのかもしれない。数々の恋愛を題材とした作品を見聞きすれば、そう絶望することもあるかもしれません。けれど本作は、そんな諦めを打ち破ってくれる作品だと捉えてもいいのではないでしょうか。江國さん特有の流れるような文体で、情景描写に思わずうっとりとしてしまう作品です。

※無料体験後は月額1,500円 (税込)。いつでも退会できます。

『コンビニ人間』/ 村田沙耶香|PR

グリーニュースプラス編集部

出典: グリーニュースプラス編集部

あらすじ
  • 大学卒業後も変わらずコンビニでバイトをする36歳の恵子。就職も結婚もしていないために、周囲の視線は冷ややかで、「普通」に生きられない彼女を心配する家族にも「いつか治るよ」と励まされる。そんな中勤務先のコンビニに新しく入ってきた男性に、恵子は「恥ずかしくないのか」と問われる。
お気に入りポイント
  • コンビニを舞台に、社会の在り方を問う作品。主人公の言動に、戸惑うのか、共感するのか。どちらにせよ、現代の「当たり前」に目を曇らせずにこの本と対峙できるでしょうか。

ほっこり度:

感情を揺さぶられる度:

読後のすっきり度:

村田さんは、自身の作品を「実験場」と称し、さまざまな試みを作品に投影しています。本作では、マニュアル完備のコンビニでしか、自身は「社会の部品」として機能しないと考える主人公が登場します。どれだけ周囲の目には異常に映っても、彼女にとってはそれが自然で普通

異常性で糾弾されてしまう社会で、この後どうしようと一緒に考えてみませんか。

『センセイの鞄』/ 川上弘美|PR

グリーニュースプラス編集部

出典: グリーニュースプラス編集部

あらすじ
  • 40歳を目前にしたツキコは、高校時代の国語のセンセイと居酒屋で偶然再会した。酒や肴の好み、人との距離の取り方、温度感。似通う二人は、以来ともに時間を過ごすようになった。花見やキノコ狩り、島への遠出。じっくりと距離を縮めてゆく二人の、穏やかながらも切なく嬉しい日常。
お気に入りポイント
  • 穏やかに立ち上る匂いと共に現れる、数々の食事。センセイと過ごし、ゆっくりと流れてゆく四季。年の差よりも近い二人の距離。淡々と、けれどあたたかく流れる二人の日常が愛しい。

ほっこり度:

感情を揺さぶられる度:

読後のすっきり度:

短編の名手・川上さん。けれど、中学生の頃の筆者の心を奪ったのはこの長編小説

ツキコさんのセンセイとの出会いは、なんともあっさりしています。その後約束するでもなく、隣り合わせれば一緒に飲む程度だった関係が、次第に変化していくさま。他愛ない日常と、それを彩るおいしいご飯とお酒。二人とともに旅する季節を、じっくりと味わってみませんか。

31文字の文学 【短歌集】

最後にご紹介するのは、少ない文字数ながらも、無限大の解釈を秘める「短歌」集です。まずは、筆者が高校生の頃初めて触れた現代の短歌をご鑑賞ください。

  • 「桃色の炭酸水を頭からかぶって死んだような初恋」

出典:田丸まひる『硝子のボレット』書肆侃侃房,2014年9月9日,p.13

淡い初恋を体験した方は、「そんな激しい初恋もあるのか」と驚かれるかもしれません。一方、歌に共感した方は、その頃味わった炭酸水の味を思い起こすことでしょう。はたまた、これから初恋を体験するかもしれない方は、未来に胸を躍らせたかも。

このように、解釈が無限大の短歌は、今なお詠まれ続けています。今回は、筆者が初めて買い求めた歌集をご紹介します。31文字の制限を持ちながら、実は広く奥深い短歌の世界を味わってみてください。

『硝子のボレット』/ 田丸まひる|PR

グリーニュースプラス編集部

出典: グリーニュースプラス編集部

収録歌(抜粋)
  • 「ジュラルミンケースを下げてできるだけ遠い異星の空席を待つ」(p.10)
  • 「けれどまた笑ってほしい今朝虹が出ていたことを告げる回診」(p.23)
  • 「病室の窓から青いプリウスを数えて今日を生き抜いたひと」(p.24)
  • 「どの夜の指揮者もわたし 寒い日はうすむらさきのおくすりを飲む」(p.115)
お気に入りポイント
  • ふと切り取られた場面の、なんと鮮明で、それでいて明言されないもどかしさを抱えたものか。短歌の魅力は、その限定されないという「万能性」。自分に合った解釈、あいまいな解釈、こう読みたいという願望の解釈、全てが許されています。本業は精神科医という田丸さんのお仕事にまつわる歌も、とても心に染み入ります。

ほっこり度:

感情を揺さぶられる度:

読後のすっきり度:

本業のかたわら、歌人として活動をされる田丸さん。上記に挙げた筆者お気に入りの短歌を、どう解釈しますか。不確定要素を自分なりに味わい、どんな情景を思い浮かべましたか

田丸さんは、「意味が固定されていない短歌だからこそ、自分の曖昧な気持ちに寄り添ってくれる、ということもある」とインタビュー※で話しています。短いながらも、短いからこそ、その時の気持ちにしっくりくるものがある。そんな短歌の楽しみに触れてみませんか。(※yoi 心・体・性のウェルネスメディアより)

本の読み方について

今回は小説や歌集をご紹介しましたが、本を持ち歩けない、なかなか読書の時間が取れない、という方も多いかもしれません。そんな方におすすめなのが、下記のサービスです。

Kindle Unlimited (電子書籍)で本を読む

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出典: amazon.co.jp

本を持ち歩かず、スマホやタブレット一つで読書を楽しめるのが「電子書籍」サービス。Amazonの提供するKindle Unlimitedでは、月額980円(税込)で200万冊以上の書籍が読み放題。家のスペースをとることなく自分だけの本棚を作れるだけでなく、気になった作品を気軽に試すことも可能です。

いつでもどこでも本を楽しめるため、移動中や突然の空き時間にも本が読めるのは嬉しいポイント。さまざまな作家を読みたい方や、月に数冊は書籍を購入する方、まずは手軽に本に触れてみたいという方には特におすすめです。まずは30日間の無料体験で、新しい本に出合ってみませんか。

Kindle Unlimitedの詳細

サービスKindle Unlimited
料金

月額980円(税込)

無料期間

30日間

取扱冊数

200万冊以上

取り扱い
ジャンル

全28ジャンル

接続台数

最大6台

端末
ダウンロード

最大20冊まで

紹介した中で対応している作品一覧

Audibleで本を聴く

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出典: amazon.jp.co

活字が苦手だったり、作業をしながらでも読書をしたりしたい方におすすめなのがAudible(オーディブル)。こちらは月額1,500円(税込)で12万以上の作品が聴き放題です。プロのナレーターや声優、俳優が朗読を担当し、忙しい合間にも耳で読書を楽しめます

さらにポッドキャストも充実。語学学習や芸人のトーク番組など、さまざまな楽しみ方が可能です。 こちらも30日間の無料体験が可能。散歩や家事のお供に、通勤・通学の移動中に、新しい読書習慣をAudibleで始めてみませんか。

Audibleの詳細

聞き放題プラン
※税込み料金

月額1,500円

無料体験

30日間

読み上げ音声

声優・ナレーター・俳優

速度調整

0.5〜3.5倍

ブックマーク機能

あり

テキスト表示

なし

オフライン利用

可能

バックグラウンド再生

可能

睡眠タイマー

5分、10分、15分
30分、45分、60分
章の終わり
ファイルの終わり
カスタマイズ(1分~24時間後)

紹介した中で対応している作品一覧

自分だけの本棚を飾ろう

この記事では、筆者が繰り返し読む本たち、言わば「人生の本棚」に並べている作品をご紹介しました。短い中でも数々の物語を楽しめる短編集や、世界観をじっくりと味わえる長編小説、少ない文字数で多くを語る短歌集、どれも本好きな筆者厳選のイチオシです。独自の項目で★を付けた評価やお気に入りポイントなどを参考に、ぜひこれだと思う作品を手に取ってみてください。

※画像は全てイメージです。
※記事内の情報は、グリーニュースプラス編集部の調査結果(2024年3月)に基づいたものです。
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