目次
Kindle(キンドル)で本・電子書籍を出版する手順
Kindle(キンドル)で本を出版するには、まず何をすればよいのでしょうか? 執筆から出版までの手順を解説します。Kindleで自分の本を作りたいなら、基本の手順を覚えておきましょう。
Wordで本の内容を執筆・校正
本の内容を執筆するには、Wordが便利です。Kindleではいくつかのフォーマットをサポートしています。一般的には、Microsoftが提供するWordが準備しやすいでしょう。
Wordで原稿を執筆し、校正まで進めます。販売するための本であることを意識し、誤字脱字のチェックだけでなく全体的な内容も見直しましょう。
本を読んだ人に内容が伝わるか、結論が矛盾していないかなど推敲が求められます。
本の表紙を作成
中身が執筆できた後は、本の表紙を作成しましょう。電子書籍の場合は、JPEGまたはTIFFファイルに対応しています。
寸法やサイズが規定されており、推奨寸法は高さ2,560ピクセル、幅1,600ピクセルです。サイズは50MBを超えないこととされています。
紙の書籍の対応ファイルは、PDFです。表・裏・背表紙を一つの画像に収めます。650MBを超えると変換できず、推奨は40MBまでです。
表紙は、各ソフトを使って自分で作成できます。自作の場合はPhotoshop・Illustrator・PowerPointなど画像加工に対応しているソフトを準備しましょう。
Amazonに書籍の登録
原稿と表示が完成したら、Amazonに書籍を登録しましょう。まずは、KDPアカウントへの登録が必要です。
KDPアカウントはKindle・ダイレクト・パブリッシング・アカウントの略で、Kindle出版や印税の受け取りをするためのアカウントになります。
KDPアカウントの登録には、Amazonアカウントが必要です。登録画面では、個人情報や税に関する情報を入力していきます。
KDPアカウントが準備できたら、電子書籍を登録しましょう。KDPにログインし、本の情報を入力すると電子書籍の登録は完了です。
価格を決めて出版申請
Kindleで出版するときは、本の価格をある程度自由に設定できます。本が売れたときの印税には35%と70%のプランがあり、設定によって受け取れる金額は変わります。
本の価格がそのまま受け取れるわけではないため、価格決定時には印税を考慮した設定が必須です。
本の情報や価格設定を登録し、出版ボタンをクリックすると申請となり審査が始まります。審査は最大72時間ですが、コンテンツが少ない本では最大10営業日ほどです。
Kindle出版のお金の話
Kindle出版の費用や印税は、どのような仕組みになっているのでしょうか?
出版にかかる主な費用や、印税のプランについて解説します。
無料で出版することも可能
Kindleで電子書籍を出版する場合、必要なのはデータだけです。原稿や表紙の作成、入力を自分で行えば費用はかかりません。原稿を書く手間はかかりますが、お金をかけずに自分の本が出版できるのは大きな魅力でしょう。
表紙作成や原稿の校正、共同出版など誰かの手を借りる場合は依頼料がかかります。例えば、表紙イラストをイラストレーターに依頼する、作品集の出版で作家に原稿を依頼するようなケースです。
そのほか、紙の本を作成するには印刷代もかかります。
ロイヤリティプランについて
Kindle出版には、「35%のロイヤリティオプション」と「70%のロイヤリティオプション」の、2つのロイヤリティプランがあります。選択するプランによって、印税の価格が変わる点が特徴です。
Amazonが定める希望小売価格の要件を満たしている本は、35%のプランが適用されます。70%のロイヤリティオプションを選択するには、複数の条件を満たすことが必須です。
希望小売価格のほか、電子書籍が印刷版の価格を20%以上下回ること、著者または出版者が著作権を持つすべての地域で販売されることが求められます。
なお、35%プランは希望小売価格の35%がそのまま受け取れるのがメリットです。70%プランでは日本を含む対象エリアの売上のみが70%でカウントされ、希望小売価格から配信コストを差し引いた金額になります。
Kindleで出版するメリット
本の出版方法はいろいろあります。そのなかで、Kindleを選ぶメリットは何なのでしょうか?出版費用が抑えられることや、Amazonで書籍を販売できることも含めて、Kindle出版の魅力をご紹介します。
自分の本を出せる
Kindleを利用すると、簡単に自費出版が可能です。Amazonの審査に通れば、誰でも気軽に自分の本を出版できます。
通常、本を出すには高いハードルが設けられています。出版社にプロとして認めてもらうか、印刷代を支払って自費出版するかの二択です。Kindleの電子書籍なら、印刷費用や在庫の保管場所に悩むこともありません。
また、小説・漫画・ハウツー本など、内容も自由に決められます。普段から創作を楽しんでいる人だけでなく、Kindle本を通して宣伝や自己アピールをしたい人にも最適です。
印税が入る
Kindleで出版した本は、Amazonで販売されます。本が売れたり、読み放題作品として読まれたりすると印税が入る仕組みです。
1,000円の本が1冊売れれば、35%のロイヤリティで単純計算すると利益は350円です。10人、100人と読者がつくことで、何もしなくても印税が増えていきます。
Amazonは大手のECサイトです。多くの人が訪れ、日々商品を購入しています。本の内容がよければ購入してくれる人も多くなり、収入も増えていくでしょう。
出版社と契約して原稿料をもらう形式では出版に行きつかないことや、自費出版に比べて印税が低いことがあります。比較的高い印税で本を販売できるのは、Kindleのメリットです。
販売数やアクセス数は管理画面から確認でき、本が売れたときにはリアルタイムで実感できます。
Kindleで出版するデメリット
Kindleで出版するのと、出版社経由での出版とではどのような違いがあるのでしょうか?Kindle出版に特有のデメリットについて解説します。Kindle出版以外の選択肢がある場合は、ほかの方法と比較した上で出版方法を決めましょう。
宣伝は自分でやる必要がある
本来、本の出版は出版社が請け負います。宣伝や販売は、出版社の仕事です。執筆以外のことはすべて対応してくれるため、手間はかかりません。
Kindleで自費出版するときは、宣伝も著者の仕事です。自分のサイトやコミュニティで販売するのであれば気になった人だけが訪れてくれますが、Amazonは多くの人が取引するサイトです。その分、ターゲットが絞り込みにくくなります。
適切なターゲット層への売り込みは、自分でしなければなりません。よい作品でも購入した人の年齢層や好みによっては、低評価がつく可能性があります。
Amazonでは多くの人がレビューに注目して取引をしているため、評価の中身が重要です。低評価の作品は魅力が下がってしまうため、高い評価を得られそうな層に働きかける必要があるでしょう。
売れるとは限らない
Kindle出版は、本の購入または読み放題のアクセスによって収入が発生します。いくら執筆に時間をかけても、売れなければ印税はゼロです。
出版社が原稿料を出してくれるケースと比べると、確実な収入源とはいえないでしょう。
電子書籍の場合は本の作成にかかる費用は少ないものの、表紙デザインや挿絵の依頼があれば赤字のリスクもあります。
売上を期待して出版する場合は、リスクも考えておきましょう。趣味で書いているものや、すでに販売実績がある本を出版するにはメリットが大きい仕組みです。
自費出版で売れる本を作るには?
Kindle出版だけでなく、自費出版で本を売るにはいくつかのポイントがあります。作品を作る前に、売上につながるポイントを押さえておきましょう。該当していない作品は、収入につなげるのが難しくなります。
本のクオリティは必須
自費出版で本を売る場合、大切なのは中身です。内容が面白くなければ評価が低くなり、販売数は増えないでしょう。クオリティが高い本ほど、売れる可能性が高くなります。
コミックではイラスト・キャラクター・ストーリーが重要です。小説なら、キャラクターとストーリー以外に文章力も求められます。
ビジネス書・エッセイを含めると、企画の面白さも重要なポイントです。多くの人が興味を持ち、読んでみたいと思うような内容を意識しましょう。
自分が執筆できるカテゴリで多くの人が興味を持つ内容は何なのか、構想からしっかりと考えなければなりません。
表紙を疎かにしない
内容が面白いとしても、本を購入してもらえなければ売上にはつながりません。Kindle出版では出版社の宣伝がない分、タイトル・あらすじ・表紙デザインが重要です。
魅力的な表紙とタイトルは、訪れた人を惹きつけます。表紙とタイトルで魅力を感じた人に購入を促すチャンスになるのが、あらすじです。購入意欲をそがないよう、気を配りましょう。
本を出版するからには、外側もしっかりと作り込むのが大切です。流行を意識し、注目を集めやすい表紙デザインを取り入れることも求められるでしょう。
出版後に放置しない
Kindleで出版した後は、定期的な宣伝や自己プロモーションが必要です。まずは、多くの人が本を目にする機会を作らなければなりません。
無料キャンペーンの実施やAmazon広告の利用など、作品をPRする方法は多数あります。登録手続きが終わったからと放置せず、本を売る努力をしましょう。
登録だけで本が売れるケースは、ごく稀です。すでに他社での販売実績があり、販売前に注目を集めている作品であれば宣伝が少なくても売れる可能性はあります。
しかし、元々期待の高い本は自分で宣伝をしなくても、メディアやファンが取り上げてくれるため注目を集めやすいのです。初めての出版であれば、積極的な自己PRが求められます。
Kindle出版で自分の本を作る!
Kindleを利用すると、気軽に自分の本を出版できます。本が売れると収入にもなり、創作活動をする人にはぴったりです。
売れる本を作るには努力も必要ですが、一般人が自費出版するツールとしてはハードルが低くなっています。特に、電子書籍ならお金をかけずに出版できるため、誰でも挑戦しやすいでしょう。
※画像は全てイメージです。
※記事内の情報は、グリーニュースプラス編集部の調査結果(2023年1月)に基づいたものです。
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