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Twitter(X)の新機能「スペース」とは?

出典: pixta.jp
Twitter(X)に新たに追加されたスペースは、音声を使ってアプリ上でユーザー同士がコミュニケーションを取れる機能です。まずはスペースの概要と、有名なクラブハウスとの違いを解説します。
ユーザーとリアルタイムで会話できる
従来、Twitterはテキストベースでのコミュニケーションがメインであり、つぶやきに対するリプライやいいね、ダイレクトメッセージなどで交流するのが一般的でした。一方スペースでは、Twitterの他のユーザーとリアルタイムで音声を使ったコミュニケーションが可能です。
奇しくも2021年には招待型のSNSであるクラブハウス(Clubhouse)が日本に登場し、有名人をはじめ多くのユーザーを獲得しました。そのため、新たに実装されたスペースはTwitter版のクラブハウスと呼ばれており、多くのユーザーが利用し始めています。
スペースのユーザー分類
スペースのユーザーは、次の4タイプに分類されます。
- ホスト:スペースを作成したユーザーで、他のユーザーを招待できる
- 共同ホスト:ホストと同じ権限を持つユーザーで、スピーカーの招待が可能
- スピーカー:ホストに招待されたユーザーで、スペース内で発言できる
- リスナー:スペース内でのホストや、スピーカーの発言を聞く立場のユーザー
スペースの作成者はホストと呼ばれ、同じ権限を有する共同ホストや、スペース内で発言できるスピーカーを招待する権限を持っています。招待できるスピーカーは最大10人で、リスナーはスペース内に自由に出入りできますが、発言する権限は持っていません。
クラブハウスとは何が違う?
2021年に一世を風靡したクラブハウスとTwitterのスペースとの違いは、主に次の通りです。
- 全てのユーザーがリスナーとして参加できる
- ツイートと連携して、テキストや画像(写真)の共有が可能
- 絵文字を使ってリアクションを送信できる
- 字幕を表示できる
クラブハウスのユーザーは招待制ですが、スペースの場合は、全てのTwitterユーザーがリスナーとして自由に会話を聞けるのが最大の違いです。また、ツイートと連携してテキストや画像の共有ができることも、クラブハウスをはじめ、他の音声会話ツールと一線を画する点をいえるでしょう。
どちらも音声でコミュニケーションを取る点に違いはありませんが、ユーザーの立場や機能など、さまざまな点で違いがあります。
スペースの利用条件と基本仕様

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次に、スペースを利用するための条件や基本仕様を理解しておきましょう。以前は利用に一定の条件が設けられていたものの、現在は、全てのTwitterユーザーに開かれた機能になっています。
誰でもスペースの開始や参加が可能
Twitterの公開アカウントであれば、誰でもスペースを開始することが可能で、自由にリスナーになることができます。基本的にスペースは公開された場であり、ホストのフォロワーでなくてもリスナーとして自由に参加可能です。
スピーカーになれるのは最大13人
ホストと共同ホストを加えると、スペース内で発言権を持つのは最大で13人となっており、最大2人がスペース内で共同ホストになれる仕様です。最大人数を超えて発言できるスピーカーを招待しようとすると、追加できない旨のメッセージが表示されます。
なお、発言権を持たないリスナーには人数制限がないため、何人でもスペース内の会話を聞けるようになっています。誰が聞いているか分からない状態になる場合も多いので、発言には気を遣う必要があるでしょう。
スペースの開催予約や録画も可能
さらに、自分がホストとして作成したスペースであれば、内容の録画もできるようになっています。ただし、録画機能はまだ試験段階にあるようなので、今後機能に変更が加えられる可能性がある点は注意しましょう。
また、スペース内の音声データは最大で120日間、保存される仕様になっています。これはスペースの使用に違反行為がなかったか運営が確認する必要があるためです。もし違反が確認された場合でも、ホスト側が異議申し立てできるように、長めに保存期間が設定されているようです。
スペースはTwitterのユーザーならば誰でもすぐに作成できますが、14日前から開催予約をすることも可能です。
ホストとしてスペースを 開始するには?

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それでは、ホストとしてスペースを開始する手順を解説していきます。日頃、Twitterを使っている人ならば、迷うことなく簡単にスペースの作成ができるはずです。
スペースの作成方法
スペースを開始するには、まずiPhoneの場合、アプリ右下にあるツイートの作成ボタンを長押しして、左下にあるスペースアイコンをタップします。
一方、Androidの場合は、タイムラインの右下にある「+」ボタンをタップすれば、スペースの開始ボタンが表示されます。
次に、表示されたウィンドウに任意の名前を入力して、スペースを開始をタップしましょう。会話を録音する場合はスペースを録音するをオンにすればOKです。これですぐにスペースを作成できます。
スペースを作成するとタイムラインの上側に、紫色で囲まれたアイコンが表示されるようになります。実際に作成して確認してみましょう。フォロワーのタイムライン上にも同じ表示がされるので、スペースを作成したことを周知できます。
ユーザーをスペースに招待する
スペースを作成したら、すぐに「ユーザーを招待しますか?」と表示されるので、この時点で参加して欲しいユーザーがいれば招待しましょう。ユーザーを招待するには、タイムラインにスペースのリンクを貼ってツイートする方法と、招待リンクやダイレクトメッセージを送る方法などがあります。
スピーカーとしてユーザーを招待する場合は、次のようにユーザー追加ボタンをタップし、スピーカーを追加を選択します。
招待したいスピーカーのアカウント名を入力し、スピーカーの招待を送信をタップすれば、選択した相手に招待が届きます。
スペースに参加するには?
では次に、スペースに参加する方法を解説します。スペースに参加する方法はさまざまですが、ここではホストから招待を受けてスピーカーとして参加する場合と、単にリスナーとして参加する方法を知っておきましょう。
招待を受けてスピーカーとして参加する
ホストからDMで招待を受けると、参加するかどうかメッセージが表示されます。リスナーとして参加する場合は聞いてみるをタップしましょう。
これで招待を受けたスペースに参加できますが、現時点ではリスナーの状態なので、ホストに対してスピーカーにしてもらうためのリクエストを送ります。
ホストにリクエストが承認されれば、スピーカーとして発言できるようになります。なお、最初からスピーカーとして招待されていた場合は、次のようにリスナーとして参加するか、発言者(スピーカー)として参加するか選ぶことが可能です。
リスナーとして参加する場合
リスナーとしてスペースに参加するのは、誰でも自由にできます。ホストのTwitterアカウントをフォローしていれば、スペースが作成されるとタイムラインに紫枠のアイコンが表示されます。アイコンをタップして聞いてみるを選べば、すぐにリスナーとして参加が可能です。
なお、途中でスピーカーとして参加したい場合は、上記のようにリクエストを送信しましょう。ホストが承認すれば会話ができるようになります。
スペースを利用する際の注意点

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Twitterのスペースは、他の音声によるコミュニケーションツールや、人気のクラブハウスとは仕様が異なる部分も多くあります。特に以下の点には注意が必要です。
限定ルームは作成できない
スペースでは現状、一部のユーザーのみしか入れない限定ルームのような機能はありません。スペース内で発言権を持つユーザーは限られていますが、会話を聞けるリスナーの数に制限はなく、ホストのフォロワーでなくても自由にスペースに参加できます。
従って、閉じられた空間ではなく、ある程度開かれた場であることはよく認識しなければいけません。個人情報が関わる会話は控えるなど、余計なトラブルを招かないような注意が必要です。
PCブラウザ版では利用が制限される
現時点では、スペースの作成ができるのはTwitter for iOSとTwitter for Androidアプリのみです。
PC版のTwitterはリスナーとしての参加は可能ですが、スペースの作成に加えて、スピーカーとしての参加することもできません。PC版のみ使用しているユーザーにスピーカーとして招待を送っても、リスナーとしての参加しかできないので注意しましょう。
非公開アカウントはスペースを作成不可
Twitterには、いわゆる「鍵垢」と呼ばれる非公開のアカウントが多数存在していますが、非公開アカウントではスペースが作成できません。ただし、他のユーザーの作成したスペースに参加することは可能で、リクエストがホストに承認されれば発言も可能です。
非公開アカウントを運用しているユーザーがスペースを作成するには、公開アカウントに設定変更する必要があります。アカウントの公開・非公開の切り替えは、アプリの設定から簡単にできるので、必要に応じて変更すると良いでしょう。
スペースの利用でよくある トラブルと対処法

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最後に、スペースの利用において、よく報告されているトラブルと対処法を解説します。ほとんどの場合、基本仕様に関する思い込みや勘違い、通信周りのトラブルが多いようなので、ここで注意点を再度確認しておきましょう。
スペースを開始できない
すでに説明したように、スマホアプリ版の公開アカウントならば、誰でも簡単にスペースを作成できます。しかし、PCブラウザ版ではリスナーとしての参加しかできない点は覚えておきましょう。PC版の場合、スペースを開始するボタンが実装されていません。
ただし、今後のアップデートでPC版からもスペースを作成できるようになる可能性もあるので、定期的にTwitterの公式情報をチェックしてみましょう。PC版のTwitterのみ使っているユーザーも多いため、今後PC版のスペースの機能が拡張される可能性は十分あります。
スペース内の音声が聞こえない
スペース内の音声が聞こえない場合、ホストやスピーカーが音声をミュート状態にしている可能性があります。発信側がミュート状態になっていると、当然ながらリスナー側は音声が聞こえません。
さらに、ホストやスピーカーの端末が原因のケースもあります。端末のマイクのアクセス権がオフになっていると、ユーザーに音声が届かないので注意しましょう。
また、通信環境やヘッドホンなどの問題で音声が聞き取れない場合もあります。まずはミュート状態になっていないか確認し、自分の端末や周辺機器に問題がないかチェックしましょう。
スペースの音声が録音できない
スペース内の会話はアプリの機能で録音できますが、自動で録音されるわけではありません。スペースを作成する際に、スペースを録音するの項目をオンにしておく必要があります。
会話が録音されている場合、左上にRECの文字が表示されるので、すぐに確認できます。録音されたアーカイブはスペースの終了後30日後まで聞くことができます。
Twitterのスペース機能を 使いこなそう

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近年、Twitterに実装された新機能である、スペースの使い方や利用条件、利用上の注意点などを解説しました。スペースはアプリ内でユーザー同士が音声会話を楽しめる機能で、スマホアプリであれば、誰でもホストやスピーカーになれます。
ただし、PCブラウザ版は現状、リスナーとしての参加しかできないので注意が必要です。今後、新たな仕様や機能が実装される可能性が高いので、利用したい人は定期的に公式サイトを確認するようにしましょう。
※画像は全てイメージです。
※記事内の情報は、グリーニュースプラス編集部の調査結果(2023年9月)に基づいたものです。
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