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【プロフィール】馬場健太さん

出典: グリーニュースプラス編集部
バリスタ・ラテアート講師・モデル・インフルエンサーとして大活躍中の馬場健太さん。ラテアートは国内大会で4回日本一を獲るほどの腕前の持ち主で、現在は東京都世田谷区のカフェ「B'HOUSE」で、ラテアート教室も運営されています。
Instagram、TikTok等のSNS総フォロワー数はおよそ90万人で、現在はSNSコンサルタントとしても活動中です。
【目次】
- ラテアートの基本情報
- ラテアートに必要な道具は?
【馬場健太さんアドバイス付き】 - ラテアートの作り方を解説
【アドバイス&画像付き】 - 自宅で簡単にラテアートを作る方法
- 自宅で揃えられるラテアートの道具
おすすめ6選 - ラテアート教室も活用してみよう
- 最後に馬場健太さんからメッセージ
ラテアートの描き方は2種類

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ラテアートにはフリーポアとエッチングという2種類の描き方があります。
- フリーポア…ミルクピッチャーからエスプレッソにミルクを流し込み、操ることで、葉やバラ飾り、ハートなど描くテクニックのこと。
- エッチング…ピックやスプーンを使用して、直接カプチーノやカフェラテの表面に絵を描くテクニックのこと。キャラクターや文字などを描く場合が多い。
ラテアート初心者の方は、まずは基本となるフリーポアから始めて、慣れてきたらエッチングへと進んでいくのがおすすめです。今回は、フリーポアのやり方をご紹介していきます。
ラテアートを作るために必要な道具

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まずは、ラテアートに必要な道具を見ていきましょう。
- コーヒーグラインダー
- エスプレッソマシン
- コーヒーディストリビューター
- コーヒータンパー
- ミルクフォーマー
- ミルクピッチャー
- コーヒーカップ
コーヒーグラインダー

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コーヒーグラインダーは、コーヒー豆を挽くところから本格的にラテアートを楽しみたい方向けのアイテム。業務用のものが「コーヒーグラインダー」、家庭用のものは「コーヒーミル」という名称が付けられています。挽きたての豆で美味しいコーヒーを味わいたい方におすすめです。
エスプレッソマシン

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エスプレッソマシンは、濃厚な味わいと表面のきめ細かいクレマ(泡)が特徴的なエスプレッソコーヒーを抽出するための機械。本格的なラテアートはエスプレッソのクレマ(泡)の部分に、泡立てたミルクで白い模様をつけることでデザインが描かれていきます。そのため、エスプレッソマシンは本格的なラテアートを作る上で欠かせません。
【馬場健太さんからアドバイス】
家庭用のエスプレッソマシンには全自動タイプ/セミオートタイプ/手動タイプ/カフェポッド・カプセルタイプ の4つがありますが、初心者の方や、時間が無い方には全自動タイプが良いでしょう。また、ラテアートはミルクの泡の出来に左右されるため、ミルクスチーマー付きのエスプレッソマシンを購入されることをおすすめします。
コーヒーディストリビューター

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コーヒー粉を平らにならすための道具です。ポルタフィルター(粉状にしたコーヒー豆を入れる器具)の上部に乗せてくるくると回すと、バスケット内の粉が均一に分配されるという仕組みになっています。
この作業は手でもできるのですが、手の凹凸や力の入れ加減から、均一に平らにならすのが難しいため、初心者の方はこちらの道具を使うのをおすすめします。
コーヒータンパー

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コーヒータンパーとは、フィルターにコーヒーの粉を圧力をかけながら水平に押し固める(タンピング)ために使う道具です。
ミルクフォーマー
お持ちのエスプレッソマシンにミルクスチーマーが搭載されていない方や、エスプレッソマシンは無いけどラテアートを楽しみたいという方は、ミルクフォーマーをご用意してください。
100均で買えるものもあるので、手軽にラテアートを始められるでしょう。
ミルクピッチャー

出典: Woman using milk frother in pitcher on table, closeup
ミルクピッチャーは、ミルクを入れる容器になります。スチームミルクを作る際や、フリーポアでラテアートを描く際に欠かせません。大きさや素材のバリエーションも豊かで、さまざまなものが販売されています。
【馬場健太さんからアドバイス】
ミルクピッチャーはさまざまなタイプがありますが、どのタイプがおすすめ、というのは一概には言えません。ただ、大きすぎるものだと初心者の方には注ぎにくいかもしれないので、12oz(360ml)のサイズのものが良いかもしれませんね。 色々試してみて、自分に合うものを見つけるのが一番です。
コーヒーカップ

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【馬場健太さんからアドバイス】
ラテアートには底が丸い、6~8oz(180ml~240ml)のサイズのコーヒーカップが適しています。あまり大きすぎるカップだとミルクの量も増え、家庭用のスチーマーだとパワーが足りなくて上手くミルクが泡立たないかもしれないので注意してくださいね。
ラテアートができるまで

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ラテアートが出来上がるまでの工程は大まかに3つに分かれています。
- エスプレッソの抽出
- ミルクのスチーミング
- カップにミルクを注ぐ
の3工程です。それでは、細かい手順を見ていきましょう。
エスプレッソの抽出
まずは、ラテアートのベースとなるエスプレッソを抽出していきます。
1. 「コーヒーグラインダー(もしくはコーヒーミル)」を使い、豆を細かい粉状に挽いていきます。

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挽かれたコーヒー粉を直接ポルタフィルターに注いであげると、ほとんど粉をこぼさずに入れられます。

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【馬場健太さんからアドバイス】
コーヒー豆は深煎りで、かなり細かい粉にすることがポイントです。豆の量は、牛乳180mlに対して18~22gくらいがちょうど良いと思います。
2. ポルタフィルターの中のコーヒー粉を平らにならす
【レベリング】

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写真で手に持っているのが「ディストリビューター」という道具です。この道具を2回ほどくるくると回すことで粉を均等に、水平にならすことができます。

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【馬場健太さんからアドバイス】
エスプレッソの粉を水平にならす「レベリング」という作業は手でやるととても難しく、何度も練習してコツを掴んでいくものでした。 近年では「ディズトリビューター」という便利な道具ができました。
5. タンパーでコーヒー粉をしっかり押し固める
【タンピング】

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【馬場健太さんからアドバイス】
タンピングの際のポイントは、なるべく垂直に押し固めて、コーヒー粉を水平にすることです。ここで斜めになってしまったりすると、エスプレッソを抽出する際にうまくいかなかったりするので注意してくださいね。
6. タンピングしたポルタフィルターをエスプレッソマシンに付けて抽出する

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ミルクのスチーミング
エスプレッソを抽出している間に、次はミルクの泡を作っていきます。ここでも気をつけるポイントが沢山あるので詳しく解説していきます。
1. ミルクピッチャーに牛乳を180ml程度入れる。

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2. 最初に1cmくらいノズルを差し込んで回転を起こし、空気を入れていく

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3. ある程度空気が含んできたら、ノズルをミルクの奥まで入れてあげて、撹拌(かくはん)しながら泡をどんどんつぶしていく
4. 大きな泡が残っていたら、ピッチャーをトントンと机に叩きつけるようにして、泡をつぶす。
【馬場健太さんからアドバイス】
ラテアートの出来はミルクの出来に大きく左右されます。ミルクフォーマーでミルクを泡立てる方法もありますが、きれいな形を作りたければ、エスプレッソマシンに付属のスチーマーを使うのがおすすめですね。 豆の種類やエスプレッソの状態、天候によってもどれくらいミルクを泡立てるのが良いかは変わってきますが、何度も繰り返すことで、ベストな状態を見極めていきましょう。
ここまでできたら、いよいよラテアートの形を作る工程です。まずは、ラテアートの基本であるハートの作り方を見ていきます。
ハート模様の作り方
エスプレッソの上にフォームミルクが円形になるように注ぎ、その中心をミルクピッチャーで切るようにすることでハートが描けます。
1. コーヒーカップを少し斜めに傾ける
2. ピッチャーをコーヒーカップより少し高い位置に持ち、コーヒーの真ん中にめがけてミルクを入れていく

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3. コーヒーカップの淵まで注いだら一度止める

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4. ミルクピッチャーを近付けて、一定の場所をめがけて強くミルクを注いでいく。

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5. ある程度円が大きくなったら、ピッチャーを高い位置に持っていき、真ん中を切るように注ぐ。

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6. 基本のハート模様の完成です!

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写真左は、グリーニュースプラス編集部(ラテアート初心者)が馬場さんに教えていただきながら作ったハート模様。写真右が、馬場さんのラテアートです。
想像以上に難しい……!
【馬場健太さんからアドバイス】
簡単そうに見えるラテアートですが、この基本のハート模様も初心者の方にとっては意外と難しいです。僕のラテアート教室では、イメージを掴むためにまずはお水を使って練習をしています。お水での練習は、野球に例えるなら素振り練習のようなもの。コツをつかむまで、何度も挑戦してみてくださいね。
自宅でもラテアートは簡単に作れる?

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「エスプレッソマシンなどの特別な道具を使わずにラテアートを楽しみたい!」という方も多いと思います。そんな方は、インスタントコーヒーと100均などで販売しているハンディタイプのミルクフォーマーを使って、手軽にラテアートを楽しむことも出来ます。コーヒーが苦手な方は、抹茶やココアでもデザインが可能です。
【馬場健太さんからアドバイス】
ただ、ミルクフォーマーでは泡を作るのが難しいこと、インスタントコーヒーではコーヒーが水っぽくなりやすいことから、複雑な形のラテアートを作るのは難しいです。コーヒーがどろっとした状態になるように水分を調節するなど、工夫をしてみてください!
1. まずはインスタントコーヒーでエスプレッソを作ります。

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2. ミルクは、200mlの場合500Wで1分40秒くらい(牛乳の膜が張らないぎりぎりのところまで)温めます。
3. ハンディフォーマーでミルクを泡立てます。まずはハンディフォーマーの先端部分をしっかり中まで入れて、スイッチを入れます。
4. 泡が1.5倍くらいの嵩まできたら、あとは表面が波打つ状態をキープします。(30~40秒程度)この時、大きい泡と大きい泡がぶつることによって、きれいな泡ができます。
5. あとは、エスプレッソに注いでいきます。今回は特別に、馬場健太さんにインスタントコーヒーでラテアートを作っていただきました。

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5. 「インスタントコーヒーで出来るかなぁ」と言っていた馬場健太さんですが、もうすでに「リーフ」のような形が出来ています…!

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6. 完成です!さすがラテアート日本一の腕前…!

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みなさんもまずは基本のハート模様から、挑戦してみてくださいね。
自宅でラテアートを楽しみたい方へ!ラテアートに必要な道具おすすめ6選

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編集部おすすめの、ご自宅でラテアートを楽しむための道具をご紹介します。手が出しにくいイメージのあるエスプレッソマシンも、ご家庭用なら1万円台で購入できるものもあり、お手軽に始められますよ。
- デロンギ家庭用エスプレッソマシン
- コーヒーディストリビューター
- コーヒータンパー
- ミルクピッチャー
- ミルクフォーマー
- コーヒーカップ
1. デロンギ 家庭用エスプレッソマシン

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エスプレッソマシンはさまざまな種類がありますが、ミルクスチーマーが付いているものがおすすめです。業務用のものだと20万円〜200万円以上のものまであり、「高くて手が出せない・・・」という方も多いでしょう。ですが、家庭用のエスプレッソマシンは1~2万円台のものもあるので、手が出しやすいと思います。
2. コーヒー ディストリビューター

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コーヒーディストリビューターは、バスケットに詰めたコーヒー粉を平らにするアイテムです。
安いものだと2,000円台で手に入れることができます。
3. コーヒータンパー

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コーヒータンパーは、フィルターにコーヒーの粉を圧力をかけながら水平に押し固める(タンピング)ために使う道具です。エスプレッソマシンの付属品としてプラスチック製のコーヒータンパーがが付いてくることが多いですが、重さがある方がタンピングしやすいので、金属製のものを使うことをおすすめします。
安いものだと、およそ1,000円台で手に入れることができます。
4. ミルクピッチャー

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ミルクピッチャーは、ミルクを入れる容器になります。さまざまなサイズ・材質のものが販売されていますが、薄くて軽いステンレス製の、12oz(360ml)のものが一般的です。
5. ミルクフォーマー

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ミルクフォーマーには、全自動スティックタイプ/全自動のミルクフローサー/手動式のミルクフォーマーなどさまざまな種類があります。
編集部がおすすめするのは「全自動スティックタイプ」のミルクフォーマーです。スリムな形状でお手入れも楽ちん、収納にも困らないのが特徴です。セリアやダイソーなどの100均にも売られているので、チェックしてみてください。
6. コーヒーカップ

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『LOVERAMICS(ラブラミクス)』というラテボウルは、世界バリスタ選手権大会の公式のカップ。ラテアートを始めたい方にぴったりのコーヒーカップでしょう。10色以上のカラー展開があるのもおすすめポイントです。
ラテアート教室も活用してみよう

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道具さえあれば、自宅でも簡単に始められるラテアート。ミルクフォーマーやミルクピッチャーなどの道具は100均で揃えることもできます。
ですが、本格的なラテアートを作りたい方は、ラテアート教室に参加されてみてはいかがでしょうか。東京にはバリスタ直伝のラテアート教室を体験できるカフェが多数あり、中でも馬場健太さんが運営している「B'HOUSE」は生徒さんが毎月140人以上もいらっしゃる、人気のラテアート教室です。
ラテアート教室は、馬場健太さんのInstagramまたはOfficialサイトから予約することができます。初心者の方にも、より難しいラテアートに挑戦したい!という方にもおすすめです。
【馬場健太さんからメッセージ】
ラテアートは実際にやってみるとすごく楽しくて、ハマっちゃう方が沢山いらっしゃるんです。「趣味は何ですか?」「ラテアートです。」そんな風に言ってくださる方が増えたら僕はとても嬉しいです。記事を見てくださりありがとうございました!
馬場健太さんのSNSアカウントはこちら
※画像は全てイメージです。
※記事内の情報は、グリーニュースプラス編集部の調査結果(2022年3月)に基づいたものです。
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